再アニメ化が決定していたダイの大冒険(以下ダイ大)でしたが、2020年5月27日、アニメのキャスト発表などと共に、アプリの配信及び家庭用ゲーム版の発売が決定しました。

それにしても、えらい大掛かりなプロジェクトになりましたね。アプリもアニメも楽しみなんで嬉しい話です。

今回はそんなダイの大冒険のお話。何が面白いかを解説していきます。結構ネタバレも多めなんで、知らない人向けではないかもしれません。
ネタバレがダメな人は申し訳ないですが回れ右で。一言加えますと、ネタバレ知ってても全然楽しめる作品ではあります。

先に褒めますが、この漫画むちゃくちゃ面白いです。ドラクエの名前も冠してある通りであり、ドラクエ以上に設定を活かしたストーリーに仕上がっています。

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アニメ放映前の予習復習にでよければお暇な際のお供にでも。私の中ではダイ大とロトの紋章は2大ドラクエ漫画として記憶に刻み込まれております。ライト寄りのダイ大、ハード寄りのロト紋で覚えておきましょう。
せっかくアプリで出るんならコラボとかしてくれたら嬉しいです。ではスタート。

王道中の王道と魅せるキャラクター

勇者が仲間と共に世界の脅威となる魔王を討伐するまでの旅。ここはまんまドラクエ。
特に前身でもある勇者アバンの旅では、魔王ハドラーが”1″のりゅうおうを模倣されていたりとなかなかに設定が細かい。

戦闘がカッコいい、ストーリーが燃える、キャラクターが生き生きしている、多くの特徴がありますが、やはり一番はキャラクター。
キャラクターの成長を忠実に丁寧に描き、それぞれを引き立てるのがめちゃくちゃ上手い、それがダイ大の最大の魅力だと思います。

例えばクロコダイン。魔王軍におけるボスの先鋒として登場し、大いにダイ一行を苦しめた末敗れ、改心し仲間になる人。
非常に頼れる味方なんですが、ダイ大ではボス戦を制するのは主人公のダイがほとんどで、目に見える範囲での活躍の機会には恵まれません。
変わりに敵の強大な攻撃を耐えるタフさがアピールされ、魔王軍を裏切った後も敵味方問わずに評価が高く、敵だったヒュンケルやバラン、味方だとレオナお付きのバダックじいさんが常にクロコダインを高く評価していました。

序盤におけるボス、敗北後仲間に、活躍の機会に恵まれない・・・誰かを思い浮かべませんか?

ドラゴンボールファイターズだと、”あのシーン”をナッパにやり返すことができます。

そう、ドラゴンボールのヤムチャです。
似たような境遇ながら、ヤムチャは天津飯と良い勝負をしたものの骨を折られ失神したのを契機に、中身神様のおっさんに翻弄され、サイバイマンと引き分け死気付いたら恋人だったブルマはよその男の妻になっており人造人間に胴体貫かれ瀕死セルジュニアになすすべなく遊ばれ、描写もないまま魔人ブウにお菓子にされ戦死、と散々な目にあいました。
悲しいかな周りからも次第に戦力外と認知され、最新作の超(スーパー)の最終舞台、力の大会で戦線復帰したクリリン、天津飯、亀仙人とは対照的に悟空から大会参加のオファーは届かず終わりました。ヤムチャが主役の野球回が1話あったのが余計に切ない。とりあえず1話あげとこか、的な意味で。

クロコダインも似たような境遇ながら、先に話した通り他のキャラから評価の高さに加えて、性格的にも非の打ち所がなく、キャラの下げが入りません。最後の最後にあるセリフをポップが言っちまうんですけどね。

こういう風に物語全体を通して、敵味方共にただ下げて見られるようなキャラクターはおらず、初登場時に「なんだよ、こいつ・・・」と思われているようなキャラでも後々根性見せてきたり、思慮深い部分を出してきたり、キャラの上げポイントをきちんと他のキャラが見逃さずに「こいつ、やるな!」と評価するわけです。

勇者が魔王を倒す王道のストーリーに、人を細かく設定・描写することで、出てくるキャラがどいつもこいつも魅力が溢れかえっています。

極めつけに、戦闘面においてはアバンストラッシュ、ギガブレイク、ブラッディースクライド、メドローア、ドルオーラを始めとした幼な心を盛大にくすぐられる必殺技の数々。惹かれるなという方が無理だってもんです。
特に竜魔人のドルオーラ!あの手の甲のドラゴンと両手が合わさってブレスのように放たれるカッコよさ、ダイとバランしか使えない最強格の強さを備えて隙がなかった。
・・・でもあんまり流行った記憶はないんですよね。なんでだろう。

魅力あるキャラが敵・味方共に多い

と、お互いがお互いをけなすだけのことはせず、敵ではあるもののどこか敬意を表し合っていることが多いダイ大。
それだけではなく、相手を徹底的に貶める、冷酷な手も平然と使うような外道も当然存在します。

この登場人物のバランスが良く、敬意を表しあっているだけだとただ甘っちょろい作品になりますし、非道・外道だらけの作品だとスパイス効きすぎて辛くなりますから、善があって悪があり正義があってまた別の正義がある、と。

ダイ

新アニメのダイは最初から中盤以降の雰囲気でスタート。

ダイは主人公として超王道キャラなんですが、設定としても完全に選ばれた人間。
父親のバランは竜の騎士、母親はアルキード王国の王女ソアラと生まれ付いてのスーパーサラブレッド。

ですが、序盤はボスに対して無茶な挑み方から始まる戦いも多く、あふれ出る勇気と止まらない無謀さから紙一重の戦いが続くことに。子供の頃はストレートに見れてたんですけど、大人になって見返すとこの辺の危なっかしさがハラハラしますね。ちょっとした親目線。
強さが増した中盤以降も、戦局を読んだりすることは苦手で、感情的になっては止められる場面も多々見られます。
ヒュンケル戦、フレイザード戦はどちらも一度撤退に追い込まれ、特にフレイザード戦はレオナのことで頭に血が登りすぎて、パーティーごと全滅していた可能性もあったほど。
バラン戦以後明かされた出生と竜の騎士の力を自在に操れるようになると、戦闘面ではほぼ敵なしに。

前半は未熟で無鉄砲ながら持ち前の素質で乗り切り、中盤で出生の秘密を知ることによるメンタルへの影響を抱え、後半に全てを乗り越え地上最強の勇者として魔王に挑む、と流れも完璧。
作中期間では1巻と最終巻の間で3ヶ月なんですが、明らかに数年以上経ってる成長ぶりを見せますが、故人曰く”男子三日会わざれば刮目して見よ”とも言うので無問題。

特に強くなりすぎたダイのために長らくの剣探しから、ダイの剣入手後の鬼岩城一刀両断は震えるほどかっこいいですよね!間違いなく中盤の見せ場のひとつ。

ポップ

新旧ほぼ印象の変わらないポップ。

登場時からしばらくは危険になるとすぐに逃げるわ、諦めるわ、泣き喚くわと散々なやつだったポップ。一応最初からメラゾーマとか使ってたんですけどね。
弱かったときからも常に立ち向かう勇気を持っていたダイとは違い、作中さまざまなキャラから叱咤激励を受けてようやく一人前になった子。

本編において色々な部分がダイと対照的で、生まれや育ちはほぼ一般人。
竜の騎士の力を理解することでガンガン強くなっていくダイと比べ、師匠であるマトリフが付いてから本領を発揮し始めるものの、やはり終盤まではどこか頼りなさが目立っていました。

先生であるアバンはあくまでも教えを説く人で、学術的に魔法のことを教わりはしたものの、あくまでも理論的なものであり彼が教える強さの元は人としての強さでした。
マトリフの場合、んなもん知ったこっちゃねーわと言わんばかりに、魔道士としての強さのみを心身ともに叩き込んだわけです。クレバーで知的に、常にパーティー全体のことを考えろ!

結果、最終決戦になると知恵と策略と勇気まで併せ持ったとんでもない大魔道士になり、ダイパーティーの中核として最後まで戦い抜きました。

VSクロコダイル(2戦目)、VS龍騎将戦、VSシグマ戦、VSバーン戦は特にポップが輝く戦闘はいくらでもでてきます。
中盤までは知略も紙一重で一か八かの場面も多いですが、終盤になると味方をも驚愕させ、マトリフに散々言われた「無数の呪文と知識でパーティーの危機を振り払え」を忠実に守り抜いた。

wikipediaでもポップの存在が猛プッシュされているほどで、確かに全編通して見たらダイ以上にポップに感情移入してしまいますよね。
連載中に3度行われた人気投票で、4位、3位、2位と順位を上げ、最初は3倍近く差が付いていたダイと最終的にほぼ変わらない票数を得るまでになったのも、間違いなく終盤の活躍からでしょう。
ダイの王道さとは別に、強くなる過程の泥臭さがより共感を生みやすいのがポップ。ダメなやつほどかわいいとはよく言った言葉です。

ヒュンケル

こちらもあまり変化がないヒュンケル。漫画だと後半ちょっとアゴが長くなります。

人間であるにも関わらず魔王軍六大軍団のひとつを束ねた男。アバンの使徒にして人間を駆逐するためにダイ一行に襲いかかります。
一度はダイ達に勝利するも再戦し敗れ、同時に自分を育ててくれた魔物の父親の死を知り魔王軍と決別。以後ダイ一行の頼れる兄貴分として苦楽を共にすることに。

当時多かったんですよ。ヒュンケルのような敵だったけど味方になるライバルイケメン枠。ポップとマァムのちょっと変な三角関係もイケメン故に許された特権。

幽遊白書の飛影、聖闘士星矢のフェニックス一輝、勇者特急マイトガインの雷張(らいばる)ジョー。名前でライバルって言っちゃってるし。ドラゴンボールのベジータなんかも一応この枠に入るはず。

ヒュンケルは基本ツンケンしてくる彼らと違い、味方になった後は基本優しく、叱ることはあっても意味もなくキレたりすることはありません。

最終盤まで強キャラ枠として戦うことになるものの、戦いの傷が癒えず本領を発揮できないまま次の戦いに持ち越す場面も多く、ボスの打倒をダイに譲りつつも強キャラ枠を最後まで渡さないキャラとなりました。ミストバーンを討ったのも大きかった。

それはそれとして、敵対時の顔芸は彼にとっては黒歴史。どえらい顔していました。

マァム

足はタイツでしょうか。できれば生足のほうが・・・・。

ダイ大が誇る、パーティーのお色気紅一点。当時の世の青少年たちに性を教えたとも言われる人。ほんとに言われてるかは知りません。色々な場面で起こるチラリズムが光ります。

キャラとしては僧侶+魔法ガンナーの極めて特殊な役割を持ち、それでいて溢れる力で物理攻撃も行えるなど、初期はあべこべな性能を持っていました。

作中中盤で力不足を感じ、ブロキーナに弟子入りをし武闘家に転職。ここでもまたドラクエシステムをちゃんと活かす采配は素晴らしいの一言。

ゴリゴリのアタッカー+サブで回復もできる分かりやすい役回りになったことで長所を活かせるように。

華麗な転身からの復帰戦は見事に決めたものの、その後は作中のリアルタイムについていけなかったイメージが強い。
それもそのはず、転職からの修行は大体2周間程度しかなく、波の武闘家の修行を数日で終え才能の片鱗を見せても、武闘家そのものをマスターできたかと言われると怪しい。
戦闘面ではハドラー親衛隊のアルビナスを撃破した以外はやられてしまうことの方が多いです。ここも、もう少し修行ができていれば、と理由付けがあるのがその後の暗黒の闘気の影響もあったとはいえミストバーンに身体を乗っ取られたあとの無双っぷりでも分かります。

なお、アプリでは本編で魅せていた武闘家バージョンでの御足がタイツによって隠れることが確定。ただただ悲しい・・・。

レオナ

ダイと同じく中盤以降の雰囲気。最初期は色々と幼すぎました。

パプニカ王国のお姫様。おてんば、勝ち気、生意気とドラクエ4のアリーナによく似たキャラ。マァムとのお色気2トップは青少年たちの(以下略

初登場は早かったものの、次に出てくるのはクロコダインを超えてフレイザード戦。氷漬けにされる場面をむざむざ見せつけられる衝撃は凄かったです。

ダイにとって冒険の目標のひとつだったレオナとの再会がゴリッゴリの絶望と共に訪れる展開は熱くもあり、(物理的にも)寒くもありましたね!

戦闘面で活躍することはなくとも、精神的な柱であり続けました。一国の要人としての責任をしっかり持ち、誰に対しても良いこと悪いことをはっきりと伝え、指揮能力にも優れた人。

個人的にはどうにもキャラが掴めなさすぎました。姫としてのキリッとした立ち居振る舞いと、平時におけるおてんばさや少女らしさのギャップと言いますか。
レオナは意外と登場が少なくて、ダイ一行との絡みもそこまで多くないんですよね。唯一しっかり行動したのが武術大会でポップを加えて3人の時。
ここでほんとに少しだけ平穏な時間を過ごして、素のレオナは見れるのもここだけ。あとはちょこちょこ恋愛話に口突っ込んだりするときも見せるんですが。

どうしてそんなにキャラが掴めないのかと言いますと、ある意味では彼女の優秀さ。有事と平時の切り替えがきっちりしすぎてるギャップが凄いんですよね。
差がありすぎるギャップ、実はそこまで多くない出番、活躍が目立たないポジション。なかなか難しい立ち位置の人。

どうにかもう少しクローズアップして欲しいキャラ。アニメで無理ならアプリやゲームでやれれば最高だと思います。
今は時代的にも一番最初のダイへの態度で印象最悪になって嫌われることも十分あり得るんで、その辺もマイルドに変える必要がある・・・かも。
アバンをグレムリン島に派遣したのはレオナの采配で、ここが世界にとってもターニングポイントだったんですがさらっと流されるんで、レオナとアバンのシーンを新しく描きおろしてみるとかどうでしょう。
ちょっとやらしい言い方をすると、目に見える貢献度を増やす、といった狙い、いかがでしょう。

クロコダイン

相変わらずカッコイーっす!

ダイ達一行が最初に戦うことになるボス。
“ダイの大冒険”の方向性を決めた人といってもいいのではないでしょうか。敵であっても成長し心を入れ替えられること。
仲間になったとしても、普通なら裏切りは疑われ時には罰せられるはずなんですが、ロモスでの男らしい最後、再登場後いきなりダイをかばいヒュンケルに体を貫かれたりと、行動で証明し続けたことで、疑われるどころか裏切りを非難されたりすることすらありません。

上でも話したとおり、残念ながら物語の役どころとしては大ボスに勝利する場面はありませんが、タフさを始めとしてダイ達がいない場面でも精神的支柱として盛り立てていて、縁の下の力持ちとして支えていく人。

ダイの大冒険を象徴でもある名言の多くはクロコダインから発せられていることが多いのは、意外とも言い切れないところ。
ダイ自身が力が上がっていくごとに人から怖がられ、人に萎縮してしまうことも出てくる中、改心後は徹底して人間は素晴らしいことを説いていたのも印象的。”人間が嫌いな人間”へのカウンター役でもありますね。

クロコダインさんは大人になればなるほどその魅力が分かってくるイイキャラです。
子供の頃ってダイ、ヒュンケル、アバンみたいな真っ直ぐな強さ、かっこよさに惹かれやすいんですけど、ちょっと年を取ると目に見えるかっこよさ以上に筋を通すこと、男らしいことに惹かれるんですよね。まあ裏切ってはいるんですけどね。

小さい時は気付かなかったんですが、クロコダインの必殺技「獣王痛恨撃」は敵バージョン、仲間になってからは「獣王会心撃」できっちりドラクエを再現してるんですよね。
※ドラクエでは、味方のクリティカル攻撃は会心の一撃、敵のクリティカル攻撃は痛恨の一撃。

今回の記事のために、びっちり読み返してみて一番と言っていいくらい好きなキャラになりました。

アバン

いつ見ても独特のデザイン。かっこいいのに変わりはありません。

勇者の家庭教師として登場する先代勇者様。

ダイを1週間で勇者に鍛え上げる修行の4日目、ハドラーの襲撃により身を挺して対決し散ることになります。

出番は最初期だけなのにも関わらず(文庫版だと22巻中の1巻で退場)ストーリー中は常に存在感はマックスで人気も高い。
格好だけ見ると、ヨーロッパの音楽家のようなカールした髪、某赤い彗星もビックリな真っ赤っかな服とキワモノと見られてもおかしくないにも関わらずです。

それは、ダイ一行は勇者パーティーでありつつ、アバンの使徒であったから。アバン本人ではなく、教えを受けた弟子達が師を証明し続けたからなんですよね。

アバンの教えに忠実に、弱きを助け強きをくじく、いついかなる時でも諦めずに戦うこと。

相対する魔王軍も唸ります 「さすがはアバンの使徒だ!」 と。

下でもお話していますが、ジャンプが現状での最大発行部数を記録した前週がアバンが復活・再登場した週なんですよね。
引きを作って翌週の期待感を全面に出した結果、記録的販売のきっかけのひとつを作った人と言ってもいいかもしれません。

作中の読み切りでもあるアバンの外伝でもそうなんですが、この人なら何とかしてくれる感が凄いですよね。メガンテの失敗はさておき。

ハドラー

最初は非道な魔王としてダイ達に挑み、失敗を繰り返してからは中間管理職が如く奔走するものの失墜、最後には大魔王から授かった不死身を捨て超怪物になってまで正面からダイを倒そうとする男。

ある意味では魔王軍における主人公とも言っていい人で、ダイ一行の魔王軍撃退の旅は彼にとっての苦難と挫折の旅でした。
ダイが魔王軍を打ちのめすことはハドラーの失態が増えることと同じ。中盤までは予期しないことが訪れると鼻水たらしていました。大魔王バーンからもらった正真正銘の不死身能力のおかげでなんとか生きて帰れるものの、数度に渡って打ちのめされることに。

そんなハドラーですがやはり見せ場は終盤戦。地位も名誉も不老不死を含めた命すらも投げ捨て、ただダイと決着を付けるためだけに強さを手に入れてからはもはや独壇場。鼻水垂らしたりしていたギャグ面が一切無くなります。

こいつの何が良いのかと言われると、一番は人間臭さ。
勝つために非情な手段は取るけど自分の手でやらなければ気が済まず、自分のプライドを持って正々堂々と勝負したり、成果が得られず焦って卑怯な真似をして失敗し己を恥じたり。
最後に超魔生物になったのも、言ってしまえば開き直りですからね。雑念に囚われすぎて自分が見えなくなったあたりは現代社会の闇を感じさせられます。

その後のダイ、ポップ、アバンとのやりとりはもはや余計な説明は不要でしょう。とにっかく見てほしいシーンのひとつですね!

フレイザード

私は個人的にはダイの大冒険を象徴する敵役だと思うのがこのフレイザード。

残虐非道、冷徹で残忍、人間を下等な種族として見下す性根。その生き様は複雑ではあるものの、手柄を求める様は人間らしいっちゃらしい。この人間らしさはハドラーの人格の影響。

敵ながら武人だったクロコダイン、人間であることと魔物の父の情で雁字搦めになっていたヒュンケルに比べて、善の一欠片も存在しないド外道。
それでいて、炎のように燃え上がる激情と氷のように冷徹な判断力を持っているため、敵としての強さとしては計り知れないほど大きかったこともあってか強さのイメージがめちゃくちゃ大きいんですよね。だからこそ最期のあっけなさが光ります。

当時アニメで見ていたんですが、何の躊躇も無く炎と氷で無残に人をなぶっていく様はトラウマで、めっちゃ怖かった記憶があります。

五指爆炎弾(フィンガーフレアボムズ)、弾岩爆花散(だんがんばっかざん)、氷炎爆花散(ひょうえんばっかざん)など、自分の存在証明のために中二病になることも辞さない男。

このフレイザードと小賢しさでおなじみのザボエラは改心の”か”の字も見せないほど清々しい悪党ぶりでしたが、だからこそより改心したヒュンケルやクロコダインが映えるんですよね。
対比の意味でもほんといいキャラです。

名言、至言のオンパレード

「いいぞ・・・人間は」
クロコダインがヒュンケルとの闘いでズタズタにされた際のセリフ。
獣人のクロコダインが人間のヒュンケルに涙ながらに次は自分も人間に・・・と語った。
この前にマァムに説得され、クロコダインの涙を受けたことでヒュンケルを目覚めさせる遠因になった。

「勇者とは勇気あるもの、真の勇気とは打算なきもの!」
このあとに「相手の強さによって出したりひっこめたりするのは本当の勇気じゃない!」と続きます。
ニセ勇者一味のひとり、まぞっほがクロコダイル戦で我が身可愛さに逃げようとしたポップに対して叫んだセリフ。
まぞっほ自身も正義を目指し落ちぶれた魔法使いで、同じ道を行くかもしれないポップを案じたものでもあり、そうできなかった自分を叱責する意味もありました。
ポップにとっては序盤のターニングポイント。ここからマトリフの指導も加わり、魔道士としての階段を猛ダッシュで駆け上がり始めます。

「負けるなよ、勇者は常に強くあれ」
ダイ、ポップ、マァムの勇気の前に敗れたクロコダインの最期の一言。実際は最期じゃないんですが。
卑怯な手に染めてまで必勝を願い、それでも手が届かず最後は渾身の一撃同士のぶつけ合いの末敗れ、自分の行いを恥じダイ達を讃えて散っていった。実際は散ってない(略
まぞっほのセリフとも通じるものがあるんですが、こっちは激励の意味の方が強いですね。
ずっと敵対心を抱いていたダイも悔いるクロコダインを見て感じ入るものがあった様子で、少し複雑そうな顔で見送りました。

「戦うのが好きなんじゃねぇ 勝つのが好きなんだよォォッ!!」
フレイザード先生の代名詞。結界陣を張りダイ達を弱体化させた上で確実な勝ちを手に入れようとした彼に対して、ダイに正々堂々と戦え!と言われた際に返したセリフ。
自身の強さだけで慢心せず、しっかりと詰めを用意している周到さはむしろ称賛されるべきなんですけどね。
この勝つことに関しても、生まれてから歴史の浅い自身の”確立”を自他共に認めさせるためと意外な人間臭さを感じさせ、彼のヒールとしての魅力に一役買っています。

「男の価値というのは どれだけ過去へのこだわりを捨てられるかで決まると思っている」
クロコダインが仲間になった後のヒュンケルに語りかけた言葉。
魔王軍に加担していたこと、ダイ達に敵対していたことなどがヒュンケルの心に積み重なり、いつの間にか捨て身になっておりそんな自分を肯定してしまっていたことを指摘される。
同じ魔王軍の裏切り者でありながらも、一行に加わってから根本の考え方は対照的になった両者。
情に訴えかけたり、説得するような言葉ではなく、そっと置くように話すあたりがクロコダインのらしさが出る。

こうやってキャラの魅力が下げられずにひとりひとりのセリフが強烈なメッセージ性を帯びた結果、名言や至言がそこかしこに飛び交うのもダイ大の大きな魅力。私の紹介ではクロコダイン先生が溢れかえりましたが。

まとめ アプリへの期待はまた今度

連載当時、ジャンプは長い歴史の中でも全盛期の時代で、誰しもがジャンプを読み漁っていた時期でした。

いつ見ても凄いとしいうか恐ろしいとも言えるラインナップ。

声優さんも一新され、ダイも心なしか初期から大人っぽさも増し、装いも新たになったダイの大冒険。

今回は新しい情報よりも本作そのものがどれだけ面白いかに注目しました。

それにしても今回はクロコダインさんへの言及の多さが凄いです。正直なぜクロコダインの声優まで発表しないのか(※)と唸ったほどです。
※2020年7月現在、ダイ、ポップ、マァム、ヒュンケル、アバンの発表のみ。

まだまだ未確定の情報も多いため、ゲームやアプリへの期待は次に置いておくとします。

アニメも漫画もとてもとても面白いですから、まだ見たことない人も昔見てから時間が経っている人も今一度見ましょう!感想とかご意見とか是非とも書き込みも待ってます。