スマホアプリも様々な大手メーカーが参戦し、今は戦国時代と言っても間違いありません。
RPG1つとっても、ドラクエ、FF、テイルズ、ファイアーエムブレム(SRPGですが)など、大物タイトルはほぼ参加した中、
長い間沈黙していた、真・女神転生がとうとうスマホアプリとしてリリース。

そもそも、女神転生シリーズを知らない方もおられると思うので、まずはそこから。

女神転生シリーズとは?

今ではゲームとして有名な女神転生シリーズですが、起源になるのは西谷史による”デジタルデビルストーリー”という小説。
この小説を元に、1987年にファミコンで発売されたのが”デジタル・デビル物語 女神転生”です。

2作目の女神転生2を発売すると、1992年に新たに真・女神転生をリリース。
悪魔と戦い、もしくは仲間にして育成しつつ、クリアを目指していくのが本筋になるのですが、
従来のRPGが “勇者と魔王” もしくは “正義と悪” にきっちり分かれていることが多い中、主人公が起こした行動によって”ロウ(秩序)”と”カオス(混沌)”の正反対な概念が常に付きまといます。
多種多様な悪魔、多種多様な人と接死ながら善悪を問われつつ、前に進む、といった独特な世界観、雰囲気を持ち合わせているのが最大の特徴。
女神転生から派生した真・女神転生シリーズだけではなく、子供向けになったデビルチルドレン、よりディープな世界観を持ち合わせるデビルサマナー、そして今では女神転生シリーズと人気を分けるペルソナシリーズなど、今でも作品が発売され続ける人気シリーズです。

そして、今回リリースされた真・女神転生 D2リベレーション、ですが・・・。

真・女神転生D2 リベレーションの炎上とその理由

今回女神転生D2リベレーション(以下メガテンD2)炎上に至ったのは、特にガチャと課金関連、そして悪魔合体に対する重さ、この3つ。
D2のガチャは星3から星5までに分かれていますが、確率がとんでもないことになっています。

分かりやすくするために、他のゲームのガチャ排出率をだして比較してみます。

メガテンD2

FGO

グラブル

星5:0.5%

星4:5.0%

星3:94.5%

星5:1%(5%)

星4:3%(15%)

星3:40%(80%)

SSR:3%(フェス中6%)

SR:15%

R:82%(フェス中79%)

最高レアである星5が、驚異の0.5%!
色々と言われているfate/go(以下fgo)ですら、サーヴァント(実際に戦うキャラ)は1%で排出されることからも、更に1/2になることがどれだけ厳しいことかを物語っています。
グランブルーファンタジー(以下グラブル)に関しては確率的にはこの2つよりも更に上がっていて、月に2度、月末に必ず開催されるレジェフェスと不定期に開催されるグランデフェスで、SSRの確率が2倍に。

ここに個体値と呼ばれる、最終的に覚醒して覚えられるスキルが違うことでも批判を受けています。
星5を出した、でもそのスキルじゃダメだなぁ、なんて言われたらたまったものではありません。

更に、ガチャを行うための石の価格、ここも凄まじいことになっています。

メガテンD2

FGO

グラブル

9.800円で2900個

(ガチャ1回100個)

1回 338円

9.800円で167個

(ガチャ1回3個)

1回 175円

11.8/00円で11456個

(ガチャ1回300個)

1回 311円

全て最も得になるパターンで算出しましたが、排出率が厳しい、と常々言われるfgoの1回辺りのガチャ額は、メガテンD2の約半額。
にも関わらず、確率は2倍といったように、実際に最高レアである星5を出すための額の差がかなり大きくなります。

ここでメガテンD2のフォローをしますと、女神転生のシステムの中に悪魔の合体というものがあり、ガチャに頼らなくてもいい、という作りになっています。
悪魔を転生させ、星1を星2、3、4、とどんどんレアリティを上げて強くしていくことも可能なので、下位の悪魔だからって、絶対に使えないわけでもありません。
それだけではなく、星4の悪魔は星3と星3を合体させることで生み出すことができ、これが本来ならD2最大の魅力であり最大の特徴になる・・・はずでした。

悪魔合体をするために必要になるのは、ゲーム内のお金とは別にあるマグネタイト、と呼ばれるものがあります。
メガテンD2をプレイしている人からすると、ガチャで星4も出にくい以上、星4を作るために、星3が2体で済むなら願ったり叶ったりです。
星3を2体合わせて星4を作る際に必要になるマグネタイトの量は、約30万前後。
ちなみに、ストーリーのノーマルをクリアしてもらえるマグネタイトの量は100から300ほど。どうあがいても普通じゃ手が届きません。

“ガチャは出ないし高い!悪魔は作れもしない、こんなバカなことあるか!”

というのが大体の炎上の経緯。私自身、女神転生シリーズはちょこっとしか触ったことがなく、ペルソナシリーズばかりプレイしていました。
そして、シリーズを体験したことがある方ならラインナップを見ればお分かりかと思われますが、星5の悪魔のほとんどは終盤で手に入るような悪魔ばかりです。
今回のことに関しても、私は運営サイドはじっくりプレイして、最後には星5を召喚、もしくは合体して手に入れてもらいたいんだろうなーと考えてるのかな、と思っていたので、特に怒ったり呆れたりすることはありませんでした。

ですが、スマホアプリ界隈の常識は、ガチャ絡みのトラブルはそこそこ多いので、もう少し考えて欲しかったな、とも思っています。

最後に、私自身唯一、怒り、許せない、と思うのがこれ。

ちょくちょく出てくるんですが、ストーリーを終わったあとや、マップ画面に戻ったら強制的に切り替えて表示させてきます。やたらと課金を煽ってくるんですよ。これはダメ。
時間限定であると記載したり、今買わないと今日は買えないよ、のように焦らせたりするのは断固としてNG。
この画像でも「02:43:39」と時計が表示されていて、当然1秒ごとに時間は減っていきます。うさんくさい通販の会社じゃないんですから、やめましょうよ・・・。

そもそも公式で運営がガチャゲーではない、と断言していました。
だったら大事になるのは、石を買わせることではなく、育成させるためにどれだけ楽しい環境を作れるか、でしょう。

課金煽りをガンガン挟んできて、その割にガチャの確率は渋い。これじゃ炎上しても仕方がありません。
もう少し一貫性を持って取り組んでもらいたいものです。

炎上した真・女神転生D2リベレーションの本当の評価と面白いと感じたこと

それでも私は実際にプレイしてみて、面白いゲームだな、と率直に思いました。
女神転生やペルソナの戦闘システムを良く使えていること、音楽を含めた雰囲気はしっかりと女神転生を出せていること、育成そのものを楽しめていること、この3つですかね。
今はサービス開始後ということもあって、育成する段階、イベントがまだ行われていないのもあって、やる・やらない、やめる・やめないの判断はまだしていません。
本当に評価するのは、もう少し後になるかなー、というのが本音。

危惧する点があるとすれば、登場する悪魔が出切った場合どうするのかな、ということ。
スマホゲーのサービスを長く続けるなら、ガチャ(新悪魔)とは切っても切れない関係になります。
ですが、メガテンD2の場合、元々の真・女神転生における人気悪魔である”アリス” “クーフーリン” “マーラ”様は既に登場していて、”ルシファー” “メタトロン” “ベルゼブブ(なぜか星4ですが)” など、終盤の要になる悪魔も多数登場済み。
ここももう少し後にならないと分かりませんが、バランスを欠いたスマホゲーに未来はありません。

派手なインフレや、停滞して飽きるようなサービスではなく、バランス良くモチベーションを保ちながら、楽しみを感じられるゲームに仕上がってくれるのが一番ですね。

私のメガテンD2の現状の評価は、面白い部分も認めつつ、保留!
・・・ちょっとせこい言い回しかもしれませんが、炎上部分に目を囚われ過ぎず、ガチャや悪魔合体に関する改善点が増えていくようなら、期待度もあがるかな、と。
私の予想では改善していく傾向にある気がするので、今のうちから始めて見るのもいいかもしれませんね!

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