

もっと遅くなるやろ、なんてたかをくくって事前登録のことを書いていたら配信されてしまったので、慌てて切り上げました。締め切りの大切さは身に染みる今日この頃。
>>事前登録真っ只中のアークザラッドRを前にした期待と過去作の面白さを伝えます。
ストーリーについて、キャラについて、アークザラッドについて。情報から見た予測だったりしてみたので、今回のレビューと一緒によかったら読んでやって下さい。
人間の綺麗な部分、汚い部分、良いところ悪いところ全てアークザラッド。ドラマの深さは一級品。
アークザラッド1、2に登場したキャラクターに、今回新登場するキャラクター。両方が合わさり物語が展開されていきます。
ゲームジャンルはシミュレーションRPG。システムは原作の独自性を踏襲しつつ、今風にまとめられています。
戦闘に関して
1パーティー5人編成で行われるアークRの戦闘。
キャラの向きは生死に関わる
後ろから攻撃したり、横から攻撃することで、より大きなダメージを与えられるのがアークR。
ちゃっちゃかと後ろから殴り倒すのが正義・・・かと思いきや、状況次第ではその後袋叩きされるのでしっかりと行動順を見ながら決めていく必要があります。
反撃は必ず行うわけではない
攻撃したとき・されたときにたまに反撃を行いますが、確定で行うわけではなくてキャラ毎の反撃率に添って行われる確率式。
キャラが使う技には、反撃してくる確率を下げつつ攻撃する弱体効果を撒きつつ攻撃するものもあって、そこそこ重要になるので気にしておいて損はなさそう。
ちなみに反撃率が何%かは分かりません。
トッシュ率いる百鬼隊のスイレンさん。アクティブスキル(技)が2つとも反撃不可攻撃なので、一方的な攻撃が可能。
こうしたスキルを活用して、殴るけど殴られない、が徹底できればアークRの面白みが分かってきます。反撃の有無 is アークザラッド!
1つ不満点があるとすれば、反撃でそっちの方向に向き直ってしまうこと。
↑(上)向いていたキャラが←(右)から殴られたら、→(左)に向いてしまいます。原作だと元の向きちゃんと戻ってたよ。
まず無いとはいえ背後から反撃率の高いキャラは、状況によっては背後から殴られまくります。ドMか。
と、デメリットだらけなんで、できれば修正希望案件。
オートスキルはめちゃくちゃ重要
キャラクターの個性の1つ、オートスキル。
自分や人を強化するものから、相手を弱体させるもの、特殊な効果を持つものまで多種多様。
これが凄く重要です。序盤は範囲内の味方を強化するのが特に。
序盤は戦術、戦略的な要素よりも殺られるより先に殺れを合言葉に、強化オートスキルを付けて駆け抜けたほうがいい場合も多いです。
オートスキルの範囲は移動時に表示されて、メニューでも分かり、攻撃時にご丁寧に「攻撃力上昇」と表示されます。
重ねがけもできるので、位置取りに気を付ければバッサバッサと薙ぎ払えます。
レア度の高いキャラを手に入れたら、まずはオートスキルをチェック。
与えるダメージ・受けるダメージは表示されない
これは原作通り・・・なんですが、ちょっと今の時代には向かないように思いますね。
どうやら回避・防御といった行動はないようで、この点はゲームに対しての入りやすさとしては○。
なら、ダメージもどれくらい与えるか表示しておこうぜ。と言いたくなります。
ダメージ計算方などは私も分かっていないので、上でお話した向きやスキルを元に、過剰気味にボコって下さい。一撃ならダメージ表記なんて必要なくなります。
相性がなんかたくさん
あまりゲームへの影響はないので、正直無視していいです。
育成に関して
・強化
・進化
・能力開放
です。強化は名前通り、素材をキャラに使用してレベルを上げます。
進化は最低星3のレアキャラを進化素材を使って星5までランクアップさせること。
能力開放はガチャで被った場合などに入手できる、各キャラの魂と素材を使って、個別に能力アップしていくこと。全て能力開放することで、最終的に覚醒して本当の最高レアに進化します。とんでもない数の魂が必要になるので、アークRにおける最大のエンドコンテンツ(やり込み要素)の1つになります。
レアリティを上げていくごとに、キャラの見た目も進化していきます。
>>ポコのレアリティ画像
アーク1から登場しているポコ。星3ではアーク1より前の状況、星4はアーク1作中、星5はアークR作中、とどんどん時系列が進んでいきます。
過去、現在、未来、といった風にキャラ毎にストーリーを持って進化していくのいいコンセプト。
やっぱりきちんとしたドラマがあるからこそ、ひとりひとりキャラに愛着が持てますからね。
困ったら育成、困ったら強化クエスト。とりあえず回しまくって強化しまくれ。
キャラクターに関して
ハルトとミズハ 主人公とヒロインの憂鬱
ヒロインのミズハさん。明らかに現代とは違う時代からやってきたと思わせる女の子。
とにかくミズハはハルトに対して凄まじく好感度が高い模様。とにかくハルトに振り向いて欲しい、という様子はヒシヒシと伝わってきます。
当のハルトは知らず関せずといったところです。現代では会ったこと無いんで当たり前なんですが。
この子の口が悪い悪い。かわいい面もあるんだけど、それ以上に口が悪すぎて最初はそっちにばかり目が言ってしまいます。
気にはなりますが、比較的に早い段階で変わろうとする兆候は見られます。
当初はミズハ自身が知っている情報を元に、アルディアを倒せ、と英雄たちに伝えてきますが、証拠もなくミズハ本人が信頼できるかも分からないので誰も受け入れません。
スメリアでショーグンと呼ばれるようになったトッシュから、世界の美しさ、戦争の愚かさと虚しさを伝えられます。
それまではほんっっとうにただただ口と素行が悪いだけだったんだけど、ここでようやく人(トッシュ)の言葉を受け入れます。1章の2話なんで物語の流れとしては早いほうかな。
口は悪いけど、考えているのは世界の平和を維持すること、不器用だけど前向きな子。
実際はそんな子なので、最初だけでこの子はアレな子だと決めつけてしまうのは早いです。忍耐強く付き合って上げて下さい。なんかこう、キャンキャン吠えつつも実は尻尾を振ってる犬くらいに。
そんなミズハが最初に悪目立ちする原因には、主人公のハルトの存在もあります。
喋りません。マジで。キャラとして全然動かないので、主人公なのにストーリーの進行を行えません。
なので、進行させるためにミズハが騒ぎつつも、「ハイハイ、行けばいいんでしょ」的な進め方しかしません。これが余計にイメージ悪化につながっているかな。
ミズハの悪口をもっと受け流したり、反論したりすれば、もう少しプレイしている私たちもハルトに対して同調することができて、感情移入に繋がると思うんですよ。
ですが、行動そのものをほとんどしないので、余計にミズハが悪目立ちしているように見えます。
主人公とヒロインのデザインと性格の差。
主人公のハルトとヒロインのミズハ。上のデザインだけ見ると、ハルトは活発で優しそうなイメージに見えてミズハはクール系の無口な少女に見えます(あくまで私の中でのイメージですが)
実際は真逆。ミズハはまくし立てるように喋り続けるのに対して、ハルトは喋りません。
この辺にもあべこべ感というか、バランスの悪さが見えます。
ガチャの確率と
星5(SSR):3%(8%)
星4(SR) :15%(92%)
星3(R) :82%
「()」の中は星4以上確定枠での確率。10連で引いた場合、3%が9回と8%が1回で引けると。トータルの確率?知りません。
最高レアの星5確率3%はと平均的。全レア度で星5まで進化できることから、長期的に考えるなら現状はそれほどレア度にはこだわらなくてもかまいません。
当サイトでは常に言いますが、強いキャラやおすすめのキャラとかの話はしません。可愛くてエロくて最高なキャラは無理やりでも紹介しますが。
その辺の情報が欲しい方は、すみませんがよそで探してくださいませ。
良い点・・・かは私の中でちょっと断言できませんが、リセマラが超絶にやりやすいです。ガチャ云々は大切ですが、まずは引きまくれ。
リセマラに関して
アークザラッドRのリセマラはタイトル画面の左上のサポートメニューから初期化したらチュートリアル全飛ばししてガチャ引けるからみんな星5が10個引けるまで続けような! pic.twitter.com/S0qF3D758l
— えいた:さよドラ/GameWith (@eita_1988) 2018年8月23日
とのこと。一度はチュートリアル終了まで進める必要はありますが、終わればリセマラが1分ちょいでやれます。
すでにアークザラッドRは50万ダウンロード突破していますが、まさか・・・ね?(笑)
それはそうとして、えいたさんありがとう!さよドラ(荒野行動のyoutuber)の登録よろしくね!
アークザラッドRの良い点
しっかりと受け継がれた”アークザラッド”
戦闘風景であったり、物語の雰囲気であったり、キャラクターの個性であったり。
主人公とヒロインが出会うことから物語が始まり、飛行船で世界を飛び回りながら進んでいきます。
旧作を知っている人にとっては感慨深いものであって、知らない人にとっても壮大な物語に心を惹かれる人も多いでしょう。
戦闘は奥深いものがある
通常のシミュレーションRPGよりも作りとして手強くなっていて、隊列を作っても背後はジャンプして超えられます。
こちらは1人も倒されずに戦い、相手は捨て身。ヒリヒリした戦いが常に行われます。
スキルとオートスキルを駆使しつつ、敵の移動範囲を考慮に入れて、殴る。
今後は高難易度の戦闘も実装されていくことでしょうから、育成をして次なる戦いを待て!
リセマラが凄い楽にできる
一度チュートリアルをこなす必要があるのものの、一度こなした後に初期化してやり直すとチュートリアルそのものをスキップ可能。
ですがアークRのリセマラの良い点は、そんなことよりもこっそりとできることにあると私は思うんです。
私自身はリセマラそのものは好きじゃないですし、リセマラ不要という謳い文句のあるアプリはむしろ嫌いな方です。
そこは線引きをしようぜってことです。
リセマラ自体が遊び手の自己満足である以上、下手に触らずに「そんなことが出来たのか!」と発見できた方がワクワクするし、なんかお得感が半端ないでしょ?
知ってか知らずか、アークRのリセマラは遊び手がグッと来る要素になりました。
昔のゲームはこういう抜け道というか、作った側の盲点を付く要素は腐るほどあったんで、何か懐かしくも思いましたね。
アークザラッドRの悪い点
UIの細かなところが不親切
・敵の能力を見るためには、相手の行動順の部分を確認しないといけない。
・ストーリーは早送りができてもスキップもオート進行もない。
・レア度による衣装変更が初期段階では不可。
と、家庭用ゲームから参入してきたアプリで抱えがちな粗さがそこそこ目立ちます。
特に戦闘中の不満は結構大きいですね。全体マップの確認がしにくい、敵の能力も見にくい、マップのアングルも変えられないのでシミュレーションRPGの醍醐味の1つである”把握すること”にちょこちょことストレスが溜まります。
ストーリーは早送りはできる仕様ですが、完全にスキップする、もしくはオートで進むことができないのはちょっと謎。一応一度呼んだらスキップは可能になりますが、あんまり意味が無い
物語を読ませたいためにスキップを付けるなら、オートを付けるべきだし、もし読ませたいとしてもスキップは置いておくべき。
そして最後、事前登録の記事でも衣装変更できるかはゲームを評価するポイントになる、と言ったんですが配信開始後は用意できていませんでした。
ここは私としては重要だったと思うんです。だって昔からアークザラッドが好きだった人と、これからアークザラッドを好きになる人を繋ぐ橋になるはずだったんですから。
衣装が変わることでキャラに対する印象も変わり、愛着も増し、それを手に古参も新参もわいわいできる。これが理想だったんです。
なのでできれば一日も早い実装を期待したいところです。
攻撃によるダメージ予測が出ず、どれだけのダメージが出るか分からない
これは原作でも同じでなんですが、今の時代には合いません。
ファイアーエムブレムヒーローズ、誰ガ為のアルケミスト、ファントムオブキルといった今主流になっているシミュレーションRPGのアプリゲームは全て、どれだけダメージを与えられるか、どれだけダメージを受けるか、命中率や回避率が事細かに表記されます。
ファイアーエムブレムヒーローズはこんな感じ。回避と命中が存在しないので、原作のファイアーエムブレム以上に簡素なシステムになっています。
これが据え置きのゲームならシステムの一部で終わりですが、アプリゲームの場合人が離れていく可能性のある要素でしかありません。
細かくダメージを出すなら、多少なりとも知識が必要になり、計算が必要になります。
残念ながら、今のアプリゲームでそこまでする時代じゃないんです。ここは簡潔に、もっと分かりやすくすべきだったと思います。
ハルトとミズハの最初の動かし方
シナリオ的に見て、ハルトとミズハの2人の最初はもう少しなんとかしておくべきでしたね。
ふたりとも境遇ゆえの行動であることは理解できますが、ゲームとしてスムーズに進行させるなら設定を活かした上で今に寄せていかないと。
自分で買ったゲームと違って、アプリにおいてはストーリーは飛ばされる可能性も十分考えられるので、最序盤でのキャラのイメージ作りは死ぬほど重要です。
第一印象でダメだと思われたら、どれだけキャラクター達が成長していき、どんどん良くなっていってもイメージを覆せない可能性は高くなるからです。
昔、私が遊んだものでテイルズオブジアビスという、PS2や3DSで出たゲームがありまして。
主人公のルークという子がいて、最初は口が悪くて横柄で自己中極まりないキャラでした。
序盤はうんうん唸りながら進めていくんですが、なぜ口が悪いのか、なぜ横柄なのか、どうして自己中になったのか、いろいろな事情が絡まりあった末に産まれたキャラクターで、序盤はそんなだけど、ある重大な事件が起きてから生まれ変わろうと死ぬ気で頑張り始めます。
そうなった頃には「ルーク頑張れ!お前の頑張りは俺が見てるぞ!」と父親のような気分で応援していました。
買ったゲームというのはお金を払ったことに対する満足感、充足感を得るために最後まで遊びます。
終わりのあるゲームだからこそ、起承転結を定めておけば、ユーザーはそれを追っていき苦境や苦難もストーリーの1つと捉えられるんですよね。
ですが購入したゲームと違って、アプリは基本無料。無料ならやめるのはいつだって自由、タダほど高いものはないということわざすら存在します。
少しでも進めていけば、すぐに良くなっていく傾向は感じられるんですが、初動でアンインストールされる可能性を考慮にいれるべきでした。
まずは、“とりあえずやってみた”層を捕まえに行って欲しかったですね。
まとめ ゲームとしては光る要素多し、あとはアプリに寄せた運営を!
なんか悪い点の方が事細かに書きましたが、気にせずに行きましょう。期待した分、言いたいことが止まらなかったということで・・・。
スマホアプリとしてアークザラッドそのものを今に出したゲーム。元々持っていた楽しさ・面白さを存分に発揮しつつも、プレステ時代が垣間見えるような粗さも見て取れました。
作成している側がスマホアプリというより、ゲームそのものに寄せてしまっているように感じたのが理由かなと思います。
ゲームを買う人は買った時点で、クリアを目指す人がほとんど。
アプリの場合は逆にやってみた時点では目先の判断で、続けるかどうかを決めていく人が多いと思ってます。私もそうです。
普通のゲームに寄せると上手くいかないんです。もう少しアプリに寄り添って作って欲しかったなと思います。
だからといって、ゲームとしての評価をめちゃくちゃ下げるわけじゃなくて、その才能をまだまだ活かしきれていない原石かな、といった印象。
序盤を見た限りでも、ワクワクする要素はたくさんありますし、やり込みできる要素もふんだんにあって、それらは決して雑に散りばめられてるわけでもなく。
息の長くなればなるほど味が出そうだと思う分、どうしても最初の動かし方は人が離れる可能性が見えてしまい、めちゃくちゃもったいないと思ってしまいます。
この辺はもうスタートしてしまったので変えられませんが、今後のストーリーにぐぐっと力を入れて、出来上がる物語を素晴らしくしていって欲しいですね。
そうすればツイッターなどでも広まっていき、最初の悪くなりがちなイメージを上手くスパイスに変えられるんじゃないでしょうか。
私にとっても、おそらくは今30台前後の人にとっても、アークザラッドは思い出のゲームでしょう。
そして、これまで遊んだことがない人は、アプリから楽しみを知って原作も遊んでしてみたいな、と思わせてくれるアプリであってくれれば、誰もが楽しめる最高のゲームになれます。
原作良し、素材良し、初動はちょっと残念。ですがこれからへの期待は大。
これが私のアークザラッドRのレビュー評価です。神ゲーに昇華するかどうかは今後を見守っていきましょう。

